第50回「〈記念講演会〉診断から治療、予防まで─匂いが拓く認知症対策─」

第50回「〈記念講演会〉診断から治療、予防まで─匂いが拓く認知症対策─」(2014.7.23)
講師:神保太樹 先生 昭和大学医学部顕微解剖学教室兼任講師、独ヴィアドリナ欧州大学客員講師

 最近、認知症に対してアロマセラピーが効果的であるというメディア報道の為、特にレモン、ローズマリーの需要が高まっている。しかしながら、一般に広まった情報は、やや大げさであり、限られた症例を元に魔法の治療法のように考えられている可能性がある。演者らは、中枢神経の刺激という観点から、認知症の中核症状である認知機能障害や、周辺症状一般にアロマセラピーが効果的であることを報告してきたが、その利用は確かに極めて有益でありながらも、実施に関してはやはり正しい理解が必要である。今回の講演においては、認知症における”匂い”をキーワードに、疫学的に嗅覚が認知症にどう寄与するのか、そして嗅覚を介したアプローチは認知症の治療としてはどのくらい期待できるのかを概説する。また一般的な治療法に対して、アロマセラピーをどのように役立てることが適切と考えられるかについても解説する。
(専門領域:神経科学、感覚器生理学、加齢医学)