第38回「驚異のがん探知犬について」

第38回「驚異のがん探知犬について」(2012.6.29)
講師:宮下正夫 先生 日本医科大学千葉北総病院外科教授  

 犬の嗅覚は人間の嗅覚の数億倍優れているといわれています。この優れた犬の嗅覚を利用してがん患者の識別を行うのが、がん探知犬です。今回、がん探知犬とはどのような犬か、どのような訓練を行うのか、どうやってがんを識別するのか、がんがどこまでわかるのか、などについてご紹介したいと思います。今回ご紹介するがん探知犬は、セントシュガーがん探知犬育成センターのマリーン、10歳、雌のラブラドールレトリーバーです。これまで、食道がん、胃がん、大腸がん、乳がん、子宮がんの他、多くのがん種の患者の尿検体を正常人の尿検体から識別しています。早期がんであっても進行がんと同様に識別できることが可能です。このようながん探知犬の能力に関する知見をご紹介するとともに、がん検診など社会に貢献できる補助犬としての今後の可能性についてお話ししたいと思います。
(専門領域:消化器外科学、食道癌胃癌の外科治療、内視鏡治療、手術侵襲の研究、がんのバイオマーカー研究、発癌と転移の遺伝子に関する研究)