第34回「メディカルアロマセラピーの現状と将来の課題について」

第34回「メディカルアロマセラピーの現状と将来の課題について(2011.10.28)
講師:塩田清二 先生 昭和大学医学部第一解剖学 教授、日本アロマセラピー学会 理事長 

 精油の持つ様々な作用を期待して医療の現場へのメディカルアロマセラピー(MA)の導入が進んでいます。しかし、MAの臨床効果の科学的根拠はまだ不十分であるといってよいでしょう。皮膚あるいは肺から体内に入った精油成分の体内動態の測定や、その臨床効果を評価する研究も端緒についたところです。MAを医療の場で正しくかつ安全に行なうためには、多くの基礎・臨床的研究結果が必要であり、その結果が正当性を持ち、再現性のあることを検証する必要があります。実際、科学的方法に基づいてMAの基礎・臨床的研究を行っているのは、世界的にみてもきわめて少ないのが現状です。本講演では、日本におけるMAの基礎・臨床研究成果の概要を紹介し、MAの現状とその将来の課題についても言及します。今後、MAは医療の場でさらに多く使われ、従来の医療を補完するものとして、統合医療のなかで重要な位置を占めると期待されます。
(専門領域:神経科学(ニューロサイエンス))