第33回「名画に漂う香り」

第33回「名画に漂う香り(2011.8.12)
講師:相良嘉美 先生 サガラローム代表(元HASEGAWA LETTER編集長)、香り文化研究家 

 「音楽と絵画」はよく関連付けられる。コンサートから帰るや、もどかしいようにキャンバスに立ち向かい、その感興をたたきつけたカンディンスキーのような画家もいる。
 しかし「香りと絵画」はあまり語られない。この講演会ではそれを試みる。
 気が付かないがよく見ると蒸留器のあるブリューゲル(父)の絵、イスラムの令嬢が香炉から立ち上るアンバーグリスの煙を衣装に受けるサージャントの絵、同じ画家の手になる白いラベンダーパウダーを肌に塗ったパリジェンヌの絵、パチュリの葉が脇に置いてあるはずのマネの絵。多数の画家が描いたナルドの香油壺など、香りを描いた名画はたくさんある。
 それらを見つけると嬉しくなる。そして美術館に行くのが楽しくなる。こうした名画を探す試みも香りを美学に結びつける一方法ではなかろうか。この会ではそんな提案をしてみたい。
(専門領域:香り文化研究)