第22回「香りを色で表現する」

第22回「香りを色で表現する(2009.10.30)
講師:妹尾正巳 先生 (株)コーセー研究所

 香りを表現するのは難しいものです。先日カレー屋の前で漂っている香りを嗅いだ瞬間に、「あっ、カレーだ!」と思いました。しかしどことなく、自宅のカレーとは違う気がします。多くのスパイスを使っているというか、濃いというか…。カレーの専門家?であれば「クミンが効いて、シナモンの香りも…」などと表現するのかもしれませんが、専門知識のない私には、行ったこともないのに「本場インドっぽい香り」などと言うのがせいぜいです。しかしこれでは香りの違いを表現できていません。そんな時、なんとなく赤茶けた色のルーが頭に浮かびました。「本場インド」よりも「赤茶けた色」の方が違いを表現してるような気がします。香りは目に見えないために言葉で伝えるのに苦労しますが、目に見える色で表現できたなら、もう少し上手く伝わるのかもしれません。第22回は、香りと色の関係を振り返りながら、色という表現方法の可能性を考えてみたいと思います。
(専門領域:官能評価研究、美容理論研究、心理効果研究)