第13回「化粧品・医薬部外品処方設計のための〜」(2017.2.20)


第13回 化粧品技術実践セミナー
「化粧品・医薬部外品処方設計のための界面化学」

野々村 美宗 准教授(山形大学大学院 理工学研究科)

 今回の化粧品技術実践セミナーは、2015年に弊社で発行した書籍化粧品 医薬部外品 医薬品のための界面化学の著者である野々村美宗 先生をお招きしてご講演いただきます。
 界面化学は、化粧品・医薬部外品を開発・設計する技術者にとって欠かせない知識です。特に化粧品・医薬部外品に関しては、単に効果が求められるだけでなく、商品の使用目的に即した機能と使用感が重要で、顧客に満足してもらうには、これらに合わせた処方設計が必要となります。その基本的な知識としての“界面化学”をまとめてもらっているのが、『化粧品 医薬部外品 医薬品のための界面化学』です。業界に携わるものの基礎知識として、技術者のみならず、営業・販売の方にも知っておけば役立つ知識になると思います。書籍ではなく具体的な基本を学ぶ場がほしいというご要望もあって、今回のセミナー開催となりました。  
 講演では、界面化学の基本から処方化のノウハウ、製剤の評価法、最新の情報までわかりやすく解説していただきます。化粧品メーカー、受託メーカーで処方開発に取り組みはじめた若手技術者、商品開発担当者、原料メーカーの処方開発担当者など、化粧品業界の皆様の参加を心よりお待ちしております。  

 


 化粧品・医薬品・食品などの処方開発はなかなか難しい。一見、誰にでも作れるように見えるが、ちょっとした前処理や手順の違いが決定的な差に結び付くためだ。このセミナーでは、化粧品や医薬部外品を開発・製造する上で必須の界面化学について紹介する。まず、表面張力の起源、液滴分散の基礎となるDLVO理論など界面化学の基礎と界面活性剤の使い方を紹介する。次に、エマルションや可溶化製剤・泡製剤を調製するためのテクニックを紹介する。界面活性剤や油剤、高分子が製剤の中でどのような状態で存在し、どのような機能に結びつくか、さらにそれをコントロールするための具体的な技を最新の知見を踏まえて解説する。特に、エマルション中の液滴の微細化や安定化、泡量泡質の制御技術については詳細に解説する。最後に、調製した製剤の物性や保存安定性の評価法、ピッカリングエマルション・多相エマルションに関する最新の研究事例を紹介する。

〈講演コンテンツ〉
1. 界面化学の基礎知識  
 表面エネルギーと表面張力  DLVO理論  界面活性剤の相挙動

2. エマルション:油滴の微細化・安定化と新しい製剤技術の探索
エマルションの安定性を高めるには?  液滴をできるだけ小さくするには?(転相乳化・D相乳化・液晶乳化)
3. 可溶化・液晶製剤:油をたくさん溶かすには?
 界面活性剤の集合現象  可溶化・液晶製剤を用いた化粧料・皮膚外用剤
4. 泡:起泡のメカニズムとコントロール
 泡量・泡質をコントロールするには?  泡を消すには?
5. 製剤の物性と安定性の評価
 状態解析:製剤のタイプと状態を明らかにするには?  界面解析・保存安定性評価
6. 界面化学最新情報
 多相エマルション  ピッカリングエマルション

実践セミナー講師1

野々村 美宗(ののむら よしむね)

慶應義塾大学大学院 理工学研究科後期博士課程修了 博士(工学)、 花王㈱入社、 2007年より山形大学大学院 理工学研究科 准教授。