匂いで害虫をコントロールする

(香り選書 18)

性フェロモンかくらん剤による防除

匂いで害虫をコントロールする

合成農薬に頼らないフェロモンの匂いによる防除

著者 望月 文昭
渋谷 達明
ジャンル 書籍 > 香り
電子書籍
カテゴリ > 嗅覚系
シリーズ 香り選書
出版年月日 2012/12/20
ISBN 9784894792265
判型・ページ数 B6・160ページ
定価 1,540円(本体1,400円+税)

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目次

昆虫のフェロモンを探る/性フェロモン研究のパイオニアたち/性フェロモンの解析法・スモモヒメシンクイを例に/性フェロモン分子の受容と嗅細胞の興奮/昆虫の脳のメカニズム/性フェロモンと害虫防除/世界に広がるフェロモンによる害虫防除

内容説明

フェロモンという言葉は、最近の研究の進展とともに一般の方々にもかなり理解されるようになってきました。その中でも果樹やお茶などの果実や新芽に害を与える鱗翅類の蛾の性フェロモンの研究がここ30年で急速に進み、とくに雌蛾が分泌する性フェロモン物質の分子構造の解明とともにその化学合成も可能になりました。その匂いを利用して有害な蛾類を防除する技術が開発され、すでに世界的に実施されているのです。昔行われていたような農薬の散布による危険な害虫駆除法ではなく、特定の種類の蛾の性フェロモンの匂いを該当する圃場にセットする新技術によって、その種類の雌雄の交信を混乱させて繁殖できないようにすることが可能になったのです。有害な農薬を大量に使うことによる危険性が避けられる新手法で、ほとんどの部分が日本の研究者によって開発された技術です。本書では基礎的な蛾類の性フェロモン分子の受容から配偶行動のメカニズム、その技術開発に至るまでが解説されています。

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