フランスの植物療法
その適切な理論と実際について
・ハーブによるフィトテラピー治療師のための基本 ・フィトテラピーに必須な概念
・習慣から科学へ:自然遺産の進化 ・先入観を乗り越える
*多様な効果を持つ医療:フィトテラピーの効果
・Totumのマルチターゲットな働き ・神経障害の治療 ・感染性障害の治療、消化機能の障害と治療
・内分泌障害と代謝疾患の治療 ・皮膚疾患の治療:皮膚の障害と植物性化粧品 ・「女性」に関する障害の治療
*フィトテラピー-アロマテラピー
・特別な用途を持つ植物 ・エルポリステリー(薬草薬局)の実践 ・結論
科学的根拠のある適正な植物療法学を詳述
監訳者(永井克也博士)が渡仏した折、ある植物療法(フィトテラピー)の入門書に出会いました。その本の訳本を日本で出版したいとの思いで、レンヌ大学に照会したところ、その著者の流れを汲む本書の著者、ロイク・ビューロー准教授を紹介されました。
初めてお会いした時に、本書の著者であるビューロー准教授は「マッシュルームの研究をする人は多いが、フランスでも植物療法を専攻する研究者は少ないのですよ。」と仰っていました。
フランスには対症療法である通常医療と、ホメオパシーやフィトテラピー(植物療法)といった代替療法という二つの大きな治療法が存在します。フィトテラピーは通常医療の補完的に用いられ、フィトテラピーにはアロマテラピーが内包されています。フランスでは公認のフィトテラピー治療師の資格があり、また薬剤師がエルボステリーという薬局でフィトテラピーを用いることができます。
栄養療法の研究にも携わるビューロー准教授は、科学的な根拠のある植物療法学を広めたいとの思いからフィトテラピーの概念をまとめ、ハーブビジネスや伝統的な考えに基づく実践とは一線を画し、薬剤師や一般読者が有用にハーブを活用するためのガイドにするべくまとめました。
本書の内容は高度なものから一般的なものまで幅広く、常に科学的な視線で書かれており、読者を適正なる植物療法に誘うことは間違いないと考えています。
訂正表